レジェンドストーリー

STORY.37
2013年下半期レジェスト審議会特別賞T.T
平成25年11月度 ASA吉祥寺

ASA吉祥寺での話です。
その日は、あらかじめ朝日新聞のお試し読みをしていただいているお客様を訪問し、ご購読のご案内をする2日間の仕事の最終日でした。
前日に訪問したあるお宅で「明日息子に聞いておくから、また来てくれ」と言われたことを思い出し、再度訪問しました。
そのお宅の90歳ぐらいのご主人は、天声人語など、朝日新聞をしっかり読んでいただいていて、感想文まで書かれていました。
ご主人はその感想文を読ませてくれました。最初の方は朝日新聞を読んでみた感想が丁寧に書かれていました。そして読み進めていくと、最後のあたりで、「昨日一人の若者が朝日新聞を勧めに来た」ということが書いてありました。その内容は「挨拶もそこそこに、私の都合も聞かず、自らの欲を丸出しにして、新聞を勧めてくる若者を見て、私は悲しく、むなしい気持ちに陥った」というものでした。僕は、その文章を読んですごく反省し、もう一度新人の時の気持ちを思い出し、謙虚な気持ちで頑張ろうと思いました。
そしてご主人は「目も悪くなってきているし、医者の許可が出たら取ってやるからまた来い」ということで、ご契約はいただけませんでしたが、僕はご主人に感謝し、心を入れ替えて、次のお客様のお宅に向かいました。

そのお宅は、会社と自宅が一緒になっている建物で、インターフォンが見当たらなかったので、ドアをノックすると、50代ぐらいのご主人が出てこられました。僕は、今度はしっかりとお辞儀をし、お試し読みのお礼と自己紹介をさせていただきました。するとご主人は「電話をかけてきた女性もなかなかしっかりしていたが、お前さんもなかなかやるな!」と僕におっしゃていただき、事務所のほうに通されました。ご主人はタバコに火をつけると「お前さんも吸うか?」と僕にタバコを差し出してきました。僕はさっきのお宅での反省もありましたので、「ありがとうございます、ですが仕事中ですのでお気持ちだけ頂戴いたします。」といいました。それから世間話も含めて、さまざまなお話をさせていただきました。ご主人は「朝日新聞は偏っているから嫌いだったけど電話の女性もお前さんもしっかりしていたし、ちょっとだけなら付き合ってやる」と言ってくださり、ご契約をいただくことが出来ました。
ご契約をいただきお礼を述べていると、ご主人は「さっきわしの勧めたタバコを吸っていたら、たぶん朝日新聞は取ってなかったなあ」と笑いながらおっしゃいました。
僕にとってこの日は、お客様は自分が思っている以上に自分の色々な所を見ているんだなあという事をあらためて認識するとともに、自分の態度や考え方一つでお客様の気持ちはどのようにも変わると言うことを再認識することができ、とても勉強になった一日でした。
そして、感想文を書いていただいたお客様、本当にありがとうございました。

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